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院長のひとりごと
おもしろきことも無き世をおもしろく
院長のひとりごと

おもしろきことも無き世をおもしろく

個展 先日川崎幸病院での個展に出かけました。知人である病院建築で著明な建築家伊藤一章氏の個展です。病院のサロン・廊下に飾られた絵は模写です。絵の図録などからおこされたり、原作にちょっとアレンジを加えて描かれたりした絵が数十点掛けられておりました。模写と言っても精緻なもので、実際の油彩画の、実物の絵の迫力を感じることが出来るものでした。 模写を始められてきっかけはお子さんからプレゼントされた色鉛筆と絵の具がきっかけで始められたとのことでした。伊藤氏は趣味も多彩でピアノも習われてお弾きになるとか・・・。流石建築家で芸術に触れる機会が多い方ならではと感心するばかりでした。私はというと六十の手習いとピアノや囲碁を習いに行ったり致しましたがなかなか時間がとれずどれも中途半端な状況が続いております。そろそろじっくりと机に向かって物事を作成したり考えたりする歳になっておると思うのですが落ち着きがないのがいけないところであります。 その個展の後に職員向けのレクチャーではこんな題でお話されたそうです・ 「面白き事もなき世を面白く すみなすものは心なりけり」 これは高杉晋作の辞世の句ということですが、「おもしろいと思えることのない世の中をおもしろく、それを決めるのは自分の心もち次第」というような意味合いでしょう。年齢を重ね今ひとつ元気のでない私にもちょっと励みに成る一言かもしれません。 何かもう少し夢中になれるものを探してみようと思いました。