母校
久し振りに母校である武蔵高等学校中学校へ行ってきました。毎年恩師の英語科の矢崎三夫先生のお宅に何人かでお伺いしていたものですが今年は体調が今ひとつと言うことでお伺いしませんでした。体調が戻られてからお会いしようということで5月の終わりに母校の理科棟の新築見学もかねて学校に集まることになりました。毎年同級生である現校長と5人ほどでお目に掛かっていたのですが、我々の側も体調不良者や都合がつかないものがおり、4名で学校での待ち合わせとなりました。先生は今年86歳になられるのですが吉祥寺のご自宅から車を運転してこられるとのこと、呼吸器系の疾患もあり酸素を携行されての運転であり、大丈夫かとハラハラものでした。 5月の終わり日曜の午後は晴天の気持ちの良い日和でした。副都心線池袋で西武池袋線に乗り換え江古田駅へと向いました。池袋駅の地下街は天井の低い雰囲気も余り変わらず西武池袋線のホームも変わりのない立地で、遅刻しそうになり慌ててホームを駆けて電車に乗り込んだ記憶が甦ってきたり致しました。江古田駅に降り立つと流石に駅舎は新しく近代的でありそこは全く違う空間でありました。
江古田には三つの大学、武蔵大学、武蔵野音楽大学、日本大学芸術学部があり学生街であります。ちょっと時間が早かったので学校とは反対側の出口で降り、懐かしい商店街を通って遠回りして学校へ向かいました。途中昔よく行った豚カツ屋がまだ健在であったりもいたしましたが近くにおしゃれなパン屋があり行列が出来ており町並みもちょっとおしゃれになったのかもしれません。
さて、学内へ入ると以前は高等学校中学校の校舎であった懐かしい建物は大学の校舎へと様変わりしておりましたが、其の裏へ向かうとすすき川という小川がありそのむこうに広いグランドが現れました。天気の良い午後丁度、高等学校の野球の試合と中学生のサッカーの試合が行われておりました。他校の応援のご父兄などでグランドの周りは大勢の人が試合の観戦をしておりました。
多分年寄りのOBに見えたのかもしれませんすれ違う生徒達から挨拶をされたりしました。礼儀正しいのは宜しいことです。何と言っても武蔵の校風は自由であり、学校の式典などでもまず生徒は大人しくしたりしてはいません。ざわざわと騒がしくおしゃべりしたりと、状況のわからないご父兄がみると行儀が悪いとちょっと驚かれるでしょう。しかしながらきちんと約束事は守られ、自主的に自ら色々な事を決めてきちんと行動する事が出来るのが武蔵生であり、きちんと物事が進んで行くのが不思議なのですが、個々の生徒はしっかりとしており、礼儀も正しいものでした。 新しい理科棟は昔、軟式テニスコートであった場所に建てられ各科の研究室が入っている建物で、その中の芸術研究室(音楽・書道などの教師の部屋)で待ち合わせを致しました。同級生の現校長が音楽担当であるからです・・。待ち合わせ時間になり恩師が来るまで到着、車椅子を用意してお迎え致しました。しばらく研究室でしゃべりした後早速見学です。まずは1階の片隅にフーコーの振り子が下がっており、これは物理科の強い要望で設置されてそうです。地球の自転の証明・・・中々渋いものが設置されておりました。上階から見学、各階にに研究室が入っておりそれぞれ担当の先生方が机を持っておられます。一度に教員が会するする職員室というものはなく大学の研究室と同じようなもので各科が独立して部屋が分かれております。理科棟は視聴覚教室もあり父兄会などもそこで行われたりするようですが基一学年180人ほどの小さな学校であり、座席の数も200そこそことこぢんまりしたものでした。各階廊下には鉱物標本などが行かれていたり、学校らしいものが展示されておりました。1時間半ほどの見学で先生の体調も考慮して解散となりましたが、ご自分で運転されてのご帰宅ちょっと心配になりました。
校庭には山羊がふらふら?動物小屋があり山羊の観察が行われているそうで時々脱走して校庭を散歩したりするようです。不思議なことに脱走はしないようです。 懐かしい高校時代の趣はありませんでしたが、我が母校を訪れるのもとても楽しいものでありました。次回はホームカミングデイか花見の会に参加してみようと思いました。