院長のひとりごと

学会報告

毎年11月頃に私の関係する学会が開かれる。今年は11月初旬に福岡で日本大腸肛門病学会総会、11月中旬に日本臨床外科学会が京都で開かれた。学会は毎年主催する大学・あるいは病院のある地方で開かれる。東京・あるいは横浜などで開催されることも多いのだが、地方で開かれる学会に出かけ、その土地のおいしいものを食べるのも楽しみにしている。 まずは福岡 11月初めの学会前日に開かれる評議員会に出席するために診療を午前中で切り上げ空路福岡へ向かった。2年ぶりぐらいであろうか・・久しぶりの福岡であった。会議の時間を勘違いし、評議員会会場に到着後あっという間に散会、失態その一でした。(何をしに行ったのでしょう・・?)会議後の懇親会に少し顔を出し、後は楽しい(?)福岡の町へ繰り出して行きました。初日の夜は小さな会もあり掛け持ちで宴席に顔を出しておしまい。中州の屋台も不景気ためか何となく寂しい印象でした。 翌日、学会初日、私の仕事は肛門疾患の発表会場での座長。 朝二番目のセッションなので8時30分には開始、9時半過ぎまで会場でお仕事をいたしました。さて、その後は関連演題の発表会場へ足を運び、シンポジウムなどを聞きに行くのが正しい学会の過ごし方なのですが・・今回は早速学会場から逃亡!! 地下鉄でさらにJR唐津線直通で唐津駅に向かう。到着は昼頃なのでまずは腹ごしらえ。

                                      つく田 事前に調査し、往路途中電話で予約した鮨処「つく田」(唐津市中町1879-1)へと向かう。駅から歩いて5分程のところ、店の構えから洒落ていた。前に入ろうとした外人のお客さんは予約がないと断られていた。予約しておいてひと安心。中に入るとカウンター7席程しかない。きれいに整えられた一枚板の白木のカウンターの後はご主人がいるだけ。先にいらしていた客さんと話をしながら凛と仕事をしておられる。昼はお任せということのようで、先ずは燗酒をお願いしてから付け出しが出て握りが始まった。最近、「すし」とは「刺身」ののった酢飯という食べ物ではなく、一つ一つが料理であると思っております。まさに「つく田」のすしはその通り、一つ一つのにぎりに手が加えられた料理そのものでとてもおいしくいただけました。ついつい隣席のお客さんとそのおいしさについて語ってしまうほどでした。そこで「つく田」のご主人ご推薦の博多の寿司屋情報(福岡市中央区高砂1-19-28 「たつ庄」)もゲットし次回はそちらも挑戦してみようかと思います。 お寿司をいただいた後は近くの市場をぶらぶらし、足を伸ばして呼子にも出かけてみました。(烏賊はおいしいものにあたらず・・残念)結局、唐津では時間がなく唐津焼の窯元見学はできませんでした。夜は博多であら鍋の予定があり早々に博多に戻って参りました。 さて、学会最中は博多の夜の町もあちらこちらで宴会が繰り広げられ、どこに行ってもどこかで顔を見たことのあるグループに遭遇いたします。案の定、アラ鍋を頂いた「相撲茶屋 大塚」でも学会出席者とおぼしき幾つかのグループが既に盛り上がっておりました。「アラ」は関東では「クエ」と呼ばれこれまた脂がのっておいしい時期でもあり、鍋を堪能いたしました。昼から日本酒・ビールで心地よく。ホテルではぐっすりと休むことができました。 翌日学会2日目、肛門疾患・痔瘻治療のシンポジウムもさておき・・??(普通はさておきません・・)朝から有田へと向かいました。有田は2年ほど前に貯まったマイレージでふらりと一人旅したこともあり、再度の訪問楽しみにしておりました。博多から2時間弱で到着、今年の秋は異常気象のためか暖かいというよりはむしろ暑いほどの陽気でした。前回と同じルートを自転車を借りたどってみることに・・・まず今右衛門窯にまず立ち寄りましたところ、運良く支配人と覚しき方が丁寧に説明して下さり、普段は見ることのできない窯まで見学させていただくことができました。説明して頂いた窯元の歴史も去ることながら、実際の窯から創作されている職人の方の仕事ぶりまで遠目ながらみることができたのは感動でした。ついついぐい飲みなどを求めてしまいました。それなりのお値段でした・・・

                                    今右衛門 窯 その後は「香蘭社」、有田の特徴的な町並みのとんばい塀など見ながらぶらぶらといたしました。昼過ぎには「呉豆腐」料理で腹ごしらえ・・ 「呉豆腐」は長崎方面から有田に入ってきた豆腐だそうで、普通の豆腐と違い、豆乳にくずや澱粉を混ぜて固めた豆腐のことで、ぷりぷりとした食感がとてもおいしい味わいのものです。 こちらも前回体験済みでしたが、今回も同じお店に行き熱燗で一杯やりながらおいしく頂くことができました。昼食後は数件のお店を覗き、一つ二つ有田焼を買い求め、夕方までには福岡空港へと帰路の途につきました。

                                       とんばい塀 さて、本年の日本大腸肛門病学会は実りある(?)成果(?)とともに土曜夕方には終了、参加された先生方も福岡空港から地元へお帰りのことのようで、空港ではまたまた何人かの先生にお目にかかることができました。(ちょっと気がひけましたが・・) 来年の日本大腸肛門病学会は浜松です。  うーん 「うなぎ」 ですな・・・