IBD研究会とコロナウイルス
IBDとは炎症性腸疾患のことで潰瘍性大腸炎・クローン病などのことを言う。私が医者になった頃には潰瘍性大腸炎の患者数は1万にも満たない数字であったが最近潰瘍性大腸炎は20万人に以上、クローン病も6万人になろうとしている急速に増加している難病である。治療法ははある程度確立してはいるのだが、治療のコントロールの難しさや社会的な対応の難しさなど色々な治療の要素が絡んでくる疾患である。研究会や患者の会などいろいろな面から病気と取り組んでいる医師も大勢いる。 そんな中で新しい薬が出るとそれに関係した研究会等もあり私も時々出席している。昨年は神戸で開かれたが今回は京都である。前日から京都入りし、夜の京都を楽しんで翌日は少しだけ勉強、のんびりして帰ってくることにした。 土曜午後に仕事を終えて京都へ入りぶらぶらと思っていたのだが生憎天候不順、さらにその1〜2週間前から新型コロナウイルス騒ぎで新幹線、京都・・と気になることばかりである。しかしながら気にもせず新幹線で京都入りとなった。その日のはホテルから早めに五条にある因幡堂平等寺へ癌封じのお参りに・・・二人に一人は癌になる時代、わたくしの周りも癌治療で戦っている方がおられるのでその方々へのご祈祷である。仕事柄癌の患者さんに接することが多いのだが、とらえ方は人それぞれ、早く見つけて頂いて感謝されることもあるが、癌の質によっては早く見つけたからといって結果が良くなるとは限らない。こころより病気平癒を願うばかりである。
とくを
スッポン雑炊 さて、夕食は木屋町「とくを」である。以前お邪魔したことがあり、その時は秋で「松茸」「鱧」などの時期であったが、それを横目に美味しい食事を頂いたことがある。今回は二度目になるが、やはりお任せで色々と食べるのは食べられる量が限られしまうのでアラカルトで頂く事にした。お作りも少しでよいので選んで二から三品をお作りにして頂いた。当たり前であるがとても新鮮で味の良い物であった。スッポン鍋なども頂きまたお伺いしようと思いました。 大将曰く、やはり新型コロナウイルスの影響でアジア系の観光客が殆ど京都にはいらっしゃらないのでどちらの店も観光スポットもがらがらであると言うことでした。「とくを」さんは基、外国の方は余り見えられないので影響は少ないとのことではありました。そういえば錦市場なども普段の週末は観光客であふれ行き来に不自由なくらいの人混みであるがすいすいと歩くことが出来た物であった。
閑散とした錦市場
蛸薬師 癌封じ祈願 さて翌日2月16日のIBD研究会、基調講演に京都府立医科大学消化器内科准教授 内藤裕二先生がコロナウイルスの話をされた。先生方の研究でインフルエンザウイルスが腸管壁に認められたことを突き止めて海外雑誌に発表したことをあげ、感染経路からコロナウイルスの感染予防は以下の点に注意すると良いでしょう ① 潜伏期は平均5日 ② 一人から二人に感染 ③ 糞口感染が認められる ④ マスクでは防げない ⑤ 手洗いが重要 WHOの報道もありますがマスクをすれば感染予防ということにはなりません。なるべく濃厚接触を避けて、手をよく洗って目や口に手をもって行く陽にしないことが重要です。マスクがウイルスの侵入を妨げるわけではありません。誤解の無いように対処するようにしましょう。 IBD研究会での収穫でした。
研究会の当日も雨模様で終了後の観光は略あきらめて近くの散策をして遅い昼食を摂って帰宅することにしました。色々と探した結果本家「尾張屋」で宝来蕎麦を頂いた。出雲蕎麦のように3段に重ねられたお椀に好みの薬味を入れていただくものでした。 今回の研究会は新型コロナウイルスの影響で京都の観光客は欧米の観光客が殆どで静かな京都での開催ではありましたが、IBDに対する理解を深めただけでなく新型コロナウイルスの知見もえられる貴重な会となりました。 京都観光は今がチャンスかもしれません・・・・