院長のひとりごと

chapitre 4

Chateau clos de Vougeot 

さて、これからが本番です。Chateau Clos de Vougeotまでは主だったホテルに迎えのバスが来ることになっております。(これも事前にチェック済み、何度もchapitreに参加された知人のアドバイスによるもの、準備万端、流石でした) ホテル前には参加者のグループがちらほらと現れバスの到着を待っており、聞こえる言葉は英語であったので多分アメリカからの参加者と推測されました。さて、6時15頃にはchateauに到着、事前にチェック済みであるので余裕の入城(?)、中庭で会場が開くのを待っていたつもりが・・。

どうやら今年は会場が一寸違っていたようで、気付いて会場に入ったときは既に席が埋まっておりベストポジションを確保する予定が一寸狂ってしまいました。しかしながら応援団も何とか前方の場所を確保私も席に着き式の始まりを待ちました。叙任式はグループで呼び出され、一人ずつ紹介されます。幾つかのグループが終わり医師のグループとなり私がまず始めに呼び出されました・・。我々が安心してwineを飲めるのは今日来られているような医師がいるおかげであるという前置きから始まり、私は胃腸と肛門の専門医であるとの紹介を受けました。「お尻」というところで会場の笑いを取り、その技術によって「お尻」の地位を高めて救っているまじめな外科医であり、お尻に問題があったら是非日本まで行かれることを勧めます・・。

医師のグループ

緊張の記帳 というようなユーモアあふれる紹介を受けました。その他数人の医師の紹介があり、一人ずつ壇上に登りChevaliers du Tastevin(ワインの騎士団)総裁のM.Bariviere(バルビエ氏)から Au nom de Noé,pére de la Vogne  葡萄の父ノアの御名において Au nom de Bacchus,Dieu du Vin   酒の神バッカスの御名において Et au nom de St-Vincent,parton des Vignerons,葡萄農民の守護神サンヴァンサンの御名において Je vous fais Chevalier du Tastevin   汝をブルゴーニュワインの騎士に叙任する

緊張の記帳

という言葉の元にTastevinを授かりました。今回は20名ほどの叙任があったようで淡々と式が勧められましたが時にジョークを交え、場内がどっと湧くことも何度かあり、ファンファーレが鳴って無事式が終了となりました。これから晩餐会が始まります。中庭で食前のcrémant de Bourgogne(ブルゴーニュの発泡酒)を頂きながら酒宴の始まるのを待ちます。中庭はタキシードの紳士とロングドレスの淑女であふれ、普段見慣れない雰囲気で、貴重な体験を致しました。

さて8時に第1065回目となるchapitreの晩餐会が総裁の言葉とともに始まり、約400名ほどのゲストが一堂に会しての食事の始まりとなりました。隣席にはアメリカアイダホ州からのグループと反対側にはフランスの電力会社を引退したご家族のグループとに挟まれいろいろと会話を交わしながらの食事もとても楽しく、おいしく頂くことができました。

wineが主体のメニュー

席に配られた料理のメニューは、まずワインの名前があり、その下段にそのワインにあった料理の名前が書いてあります。まずは、ワインが先ということでしょう・・。ブルゴーニュ地方名物の卵料理があり(ポーチドエッグに少し酸味のきいたソースが掛かっているもの)やホロホロ鳥などなど、一つ一つ十分な量のお料理がゆっくりとかつタイミングを見て一斉に運ばれてきます。それは見事な仕事ぶりでありました。途中ブルゴーニュ地方の歌や演奏があり、会が進んでいきますと、今回は著名人、有名人のゲストの叙任式も行われ、公務員担当大臣兼県議会議長、作家兼ジャーナリスト、サルコジのスピーチライターなどフランス国内の有力者の後に、なんとパーカーポイントで有名なワイン評論家のRobert Parker氏も壇上に上がり叙任されました。

第1065回のchapitreはどうやら貴重な会であったようで、私にとって付加価値の高いTastevinとなったものでありました。8時からの宴席は延々と続き深夜1時半にやっと終了・・。大勢の酔客が三々五々バスや車に乗り宿へと帰って散会となりました。 フランスのchateauでの儀式と晩餐会本当に貴重な体験ではありました。 Chapitre4おしまい・・続く