江戸散歩
最近ちょっとしたマイブームは江戸です。 NHKで「ブラタモリ」なる番組を放送しておりますがご存じでしょうか? 一回ごとに町あるいは地域を決め、タモリさんがぶらぶら歩きながら町中で坂や古い建物を見つけてはそれにまつわる話を聞いたり見たりするものである。多くの場合それが江戸時代にまでさかのぼり、当時の風景をコンピューターグラフィックスを用い現在の町と重ね合わせたりする。江戸時代にはこの場所は堀であったとか大名屋敷の塀であったとか・・・。結構楽しく番組を見ている。 私もたまさか江戸の古地図を見ては町を散策することがあり、小体な蕎麦屋を見つけてはふらりと酒を飲みながら蕎麦を頂くことがある。軍鶏鍋などがあればさらにうれしい・・ このことであった。
なんだか池波正太郎口調になってきた・・。そうなんです、「鬼平犯科帳」にハマり、時間があると「鬼平半科帳」のなかに出てくる町並みを想像しながらぶらりと散歩に出かけるのが結構楽しいのです。私は一時新宿区二十騎町というところに住んでいた。市ヶ谷砂土原町や箪笥町、納戸町など江戸の中級武士の住まいがあったところでもあり、鬼平犯科帳にはしばしば登場する地域である。長谷川平蔵の長男辰蔵が入門した坪井主水道場のある左内町や平蔵の役宅のある清水門外、私邸のある目白台、上覚寺や茶店越後屋のある目黒の権之助坂など馴染みの地名が出てくると結構楽しいものである。生憎と本所、深川あたりは馴染みが薄く知らぬところも多いのでそれも散策するのが楽しみである。
と思ったら、結構同じようなことを考える同好の士が沢山いるようで、本屋に行くとその手の本や雑誌、江戸時代の地図などが書棚に並んでいる。小説ではありすべてが事実というわけではないであろう・・。しかし先達て京都のおでん屋「蛸長」の大将と鬼平犯科帳に出てくる軍鶏なべ屋「五鉄」のモデルはどこかという話になった。結構食通の間では気になるところであろうか・・。実際にモデルの店があるかはわからないが、小説のなかに出てくる軍鶏なべを文献的考察を駆使し作ってみた。少しイメージが違ったがうまかった。次はいろいろと軍鶏鍋の食べ比べもしてみようかと思う。 江戸古地図と散歩・・大人の楽しみとしては結構おもしろい楽しみかもしれない。