トップ
院長のひとりごと
久しぶりの九州
院長のひとりごと

久しぶりの九州

九州は久し振りである。二年ほど前に行った、Paris Geneveの旅行で貯まったマイレージの有効期限が切れる直前に気づき、国内旅行と決め込んだのが約1ヶ月前。慌てて何処に行こうかと考え、九州行きと決めた。長崎に行きたいと思い調べたところ、都合の良い便が無く断念。結局便数の多い福岡往復とした。福岡は学会で行くことが多いので、福岡から足を伸ばして有田、伊万里方面に行ってみようと計画した。 さて、土曜診療が終わってからモノレールで羽田へ向かい、2時半頃の便で福岡へと向かった。週末の天気予報は今ひとつであり強い雨の予報、飛行機は揺れたが無事福岡へ到着、夕方4時過ぎであった。地下鉄で博多へ向かい、そこからタクシーでホテルに向かった。雨上がりの福岡は思いの外暑く、ムッとした空気は東南アジアの都市に到着したときのような感じであった。中州近くのホテルにチェックインしぶらぶらと散策、以前行ったことのある「稚加栄」に行った。ここは生け簀がありその周りにカウンターが取り囲むようにあり、新鮮な魚が食べられる料亭である。ぶらりと一人旅なので量は食べられない。おいしそうなものを少しだけつまみながら、ちびちびとお酒を楽しんだ。週末で混んでいたのか、私が出るころには入り口で待っているお客さんが結構いた。おいしい魚を堪能してホテル近くの中州へ戻り屋台を覗きながらぶらぶらと歩いた。やはり福岡に来たら屋台も覗きたくなるものだ。今食べたばかりなのにラーメンがおいしそうにみえ、ちょっと一杯つるりと食べてしまった。メタボリックシンドローム何のそのである。雨上がりのせいか人手がとても多くにぎやかな川沿いであった。ホテルに戻り満腹のおなかのまま、普段の疲れのためかぐっすりと寝込んでしまった。 翌日日曜は晴天!晴れ男といわれる事があるがラッキーであった。朝9時博多発のハウステンボス5号で一路有田へと向かう。JR九州は面白い特急車両が沢山あり、このハウステンボス号もユニークなデザインと内装である。座席は先頭車両で視界が良く気持ちの良い眺めであった。乗客もさほど多くなく、町中から田園風景へと替わる頃にはうとうとと一眠りしてしまった。有田は1時間半ほどで到着、焼き物に興味のある方なら一度は足を運んでみたいところだ。有田駅は初めて降り立ったが思いの外寂しい風景、とても小さな駅であった。駅前の商店に荷物を預け、簡単に歩いて回るコースを聞いていざ出発・・。 4時間ほどの予定で歩き始めると両側に陶器の店が多く見られる以外は地方の町並みであり、一見どこにでもある風景に思えた。上有田方面に一駅戻る道順で左右の店を覗きながらの散策である。中には真白いモダンなデザインの陶器を並べた店もあり面白そうであったのだが、時期が悪かったのか閉まっている店が多かった。作家さんの小さな窯元へ是非見学と思っていたのだが事前の準備も悪かったので今回は美術館や大きな窯元の展示場などの見学と相成った。今井右衛門美術館、香蘭社などをぶらぶらと歩き、李三瓶所縁の神社などを見て回った。観光客もちらほらで、トンバイ塀という登り窯を解体した後の煉瓦などを赤土で固めて作った塀が特徴的な町並みの静かな有田を満喫できた。昼には呉豆腐という葛を混ぜて作った豆腐料理を一杯やりながら有田の食も堪能した。 普段大勢の人や建物に囲まれた環境にいる人間にとっては緑の風景と地方ののんびりとした町並みに心が洗われる思いであった。陶器には以前から興味があるがなかなか良いものを見る機会がない。再度有田に来て、もう少しのんびりと窯元を巡ってみたいと思い、復路博多へと戻った。偶然の機会ではあったが福岡から有田への小旅行は楽しい、また訪れたいと思う旅であった。次回は何時行かれることだろう。